B'zと藤井風の生歌唱の反響から考える、NHK紅白歌合戦の存在意義。(徳力基彦)〔エキスパート - Yahoo!ニュース〕




B'zと藤井風の生歌唱の反響から考える、NHK紅白歌合戦の存在意義。(徳力基彦)  エキスパート - Yahoo!ニュース

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大方の事前予想は過去最低視聴率の更新だった

実は、今回の紅白歌合戦は、過去最低視聴率を更新するのではないかと、事前に多くのメディアが報道していました。
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テレビ視聴率下落が続く中での視聴率アップ

そう考えると、今回の紅白歌合戦が、昨年に比べて0.8%とはいえ視聴率を上げることができたのは、ある意味では快挙とも捉えることができるわけです。
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圧倒的に話題となったB'zの生歌唱

その視点で今回の紅白歌合戦を振り返ると、特に3組のパフォーマンスが大きな注目を集めたことが分かります。
それはB'z、米津玄師さん、そして藤井風さんです。

紅白歌合戦のパフォーマンスは、一部がYouTubeでも公開されています。
毎年YouTubeの再生数の分析をされている徒然研究室作成のグラフを見ると、どのようなパフォーマンスが視聴者の間で話題になっているのか一目瞭然です。

(グラフ)

特に最もインパクトが大きかったのが、B'zのパフォーマンスでしょう。
当初、B'zの出演が実現したのは連続テレビ小説「おむすび」の主題歌の関係で、1曲だけの事前収録だろうと複数のメディアで報道されていました。
しかし、NHKは司会者にも知らせずにサプライズでNHKホールでのB'zの生出演を実現。
「LOVE PHANTOM」と「ultra soul」のパフォーマンスは、会場の熱狂を日本中にも波及させる結果となります。
ここで特に注目したいのが、事前収録だった「イルミネーション」よりも生歌唱の二曲の反響が明らかに大きい点です。
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高度な一発勝負を見せた藤井風の生中継

さらにB'zとは違う形でNHKの本気がみられたのが、B'zの直後のパフォーマンスとなった藤井風さんのニューヨークからの生中継でしょう。
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この二つのパフォーマンスの反響から見えてくるのは、やはり、紅白歌合戦ならではの存在意義は、紅白「歌合戦」ならではの生のパフォーマンスなのではないかという点です。
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もちろん、今回の米津玄師さんの「さよーならまたいつか!」が話題になったように、朝ドラの出演陣とともにパフォーマンスするような紅白歌合戦ならではのパフォーマンスであれば、必ずしも生歌唱である必要はないとも言えます。
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前回の紅白歌合戦では、大幅な視聴率低下の影響で、番組打ち切りの可能性も一部のメディアで報道されるほどでした。

ただ、今回の紅白歌合戦で、B'zの生歌唱が大きな反響を集め、藤井風さんの生中継が大きな話題になったように、紅白歌合戦が紅白歌合戦ならではのパフォーマンスを生み出せる限り、その存在意義は明確にあるように感じます。
今から、来年の紅白歌合戦でどんなパフォーマンスがみられるのか、楽しみにしたいと思います。
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【B'z】「ultra soul」NHKホールの観客も総立ち【紅白】|NHK
YouTube NHK MUSI (1分25秒)